新年度に思う事

 日本の昔からの風習として、三月三日は女児の、そして五月五日は男児の誕生を祝い、健やかに育つ様にと祈る、日本らしい雅なお祭りがあります。

五月の空には鯉のぼりが勢い良く舞い、日本人が好きな侍の武者人形を飾り、親が子を思う気持ちをこの日に表わします。初夏を迎える五月は鯉のぼりに相応しい碧空が心の明るさに繋がります。

 さて、令和七年になって一ヶ月、色々な気付きがありますが、その一つとして「サプリ」の豊かさがあります。医薬品として厚労省から認可された物ではない、医薬品に良く似た物が沢山売られております。頭の頂点から足の先まで、この薬品を服用していれば健康で長生きが出来、日常を楽しく全てが良くなるとの広告で、一般人が余り知らないビタミンやカルシウムその他の栄養素が列記され、大手製薬会社の名で発売されているのもあって、信頼されており、大抵の人が何種類かのサプリメントを、自分が気になっている点へのサポートとして服用なさっていると聞きます。

きちんと食事に気遣い、身体を動かす歩行、運動をして明るく過せれば必要ない様なサプリメントを服用するのは、自分を保ちたい、健康でいたいと云う願いの為だと思いますが、時には「えっ」と思う様な商品もありますから、出来れば最低の必要で考えても良いかもしれません。価格も結構お安くないやに聞いておりますから、余り商魂にまどわされない様、日本で生産されている肉や魚、野菜を充分に摂ればと思います。

しかし、自覚して何か原因があれば、必ず信頼出来る医療機関の受診を疎かにせぬ様、気をつけねばなりません。また、生活にけじめをつけたいものであります。

 私が良く申します言葉に「自分を顧みる」「自分を良く見る」と云うのがあります。自分を含めて、人間は自慢をしたり、人の批判をしたりし勝ちだと思いますが、そう云う自分と云う人間はどれ程の者かと自分を振り返る事も必要ではないかと思い、申しております。

私は懸命に行い、自分が持つ特殊な才能と修行で人の様々な苦痛を無くしたいと努めております。沢山の方にお会いして来ました。そして思う事は、良い人達に出会えた思いがあります。御縁のあった方達の人間性に打たれたり、感動した事が度々ありました。

医科大学の学長でありながら、私に対して「君の弟子になりたい」と、私がひっくり返る様な事を云われ、常に真摯な会話をなされた先生、また実業界でトップの座にありながら、「敬語」「品性」「人に対する心遣い」を身体そのものにお持ちだった方、また自分が医師になったのは人の役に立ち、自分の住む地を明るく健康な人の集まる土地にする為と云われた先生、そう云う沢山の出会いがあり、逆に自分の学びとなり、修行となったと思っております。世の中には色々な人がおられます。私がその中で素晴らしい人達との出会いが沢山あり、あの品格や大きな心に感動したのも、もしかしたら御先祖様の思いの繋がりの幸せかもしれません。礼節を以て人に接するのは簡単な事ではありません。付け焼き刃では出来ない行動を、自分のものにする為には、やはり自分の日常の考え方を折々顧みる事も大切ではないかと思います。

 人は優しくありたいと思います。猫撫で声の優しさではなく、大きな心の優しさでありたいですね。それには本質的な強さが必要だと思っております。私が信頼を以て長い間お付き合いをしている方は、一見インテリで穏やかで、淡々と日々を過している様に感じますが、その実は芯の強さをベラベラと人に見せる事もなく、しっかり自分が考えた人生を歩いている人でした。時折、その強さが何処から来るものか等、思った事がありましたが、そんな事は必要のない事で「良い奴」と思っております。

男女関係なく、人は大らかな心で優しく強く明るく楽しい人生が送れる様、私はお力添えして行きたいと常に思っております。

五月の爽やかな空気をいっぱい吸いたいものであります。

これから初夏に入り爽やかな日が訪れるでしょう。能動的に、頭も身体も勢い良く生きたいと思います。人間の身体は動かせば動くほど、元気になる様に出来ていると思っております。小さい足踏みもお手振りも努力があると思って下さい。