これから

春本番の五月に入りました。東北や北陸では四月の末位まで桜便りが聞こえて来て、道端には雪が残っている地方もあります。日本は北東から南西に長く伸びる形の国ですから、気候の現れ方も各地で異なっています。そのせいがあるかもしれませんが、各地のお祭りも様々あり、その地方の方々が受け継がれた歴史ある文化は、誠に興味あるものと思います。

 二年に亘るコロナ禍は、何時終息するとも云えない姿なき恐怖ですが、結核やマラリア、インフルエンザ等、防御して来た知恵や知識を以て、人間が蹂躙されぬ様、今後も落ち着いて対処して行きたいと思います。

 最近、世界中が騒めいています。誰しもが敵愾心とか権力志向を多少は持っているものですが、是が国家規模の事になりますと、その影響はとてつもなく大きなものになります。現状を見ても解ります様に、どのケースも「欲」と云うものが背景にあると思います。個人の場合、「欲」と云うものは良い方向に向けば学習欲だったり、出世欲に依る努力だったり、近い所では健康や美しさに憧れる為の行動欲等がありますが、一旦愚かな思考に陥ると、金銭欲や所有欲に囚われたりするものです。えてして権力の座についた者は、政治家も含めて人を睥睨したくなるものです。その欲に心が奪われると、先の戦争の様に弱い者を無視して自分の希望に邁進する事になるでしょう。心得て常に自らを分析しながら、正常な時を送りたいものであります。他国の事とは云え、嘗て日本の歴史にも同じ様な事態がありました。百害あって一利もない、そんな日は絶対に迎えない様に、足許を静かに固めたい、これは各家庭にも通じる信条にしたいものです。

 さて、少子化、高齢化と云われますが、街を歩きますと一・二歳の幼児を沢山見かけます。小さい足でチョコチョコ歩く姿は、見ているだけでも微笑ましく、つい立ち止まって見て仕舞います。当然、御両親はお若く、二十代三十代の活気ある表情に、この先の社会を希みたくなります。

然し、その一方で仕事を持ち、結婚に然程夢を持たない世代もありますから、政府の云う少子化も事実であると思います。自分の人生は自分のもの、深く考えて楽しく生きるのが最も幸せだと、私も考えます。それぞれの人生だと思います。そして、その人生が実りある明るい一生であって欲しいと思っております。だから常に真剣であろうと努めておりますし、その通りの三十五年でありました。自分の生き方をきちんと出来ない者が、他を批判したりする資格はないと思いますが、然し人間の価値観は皆異なりますから、自分だけを信じている人もおり、これ御本人次第と云う場合も多くあります。独り善がりにならぬ様、心して戴きたいと云う場面もある事を自戒致しましょうと申し上げたく思います。

中国の様に、人口が多いから幸せとは一概には云えません。どこまで政府や人の力が行き届くのか、良い生活を全員が送る事が出来るのかが問題であろうと思います。一人一人行き届いた生活を営みたいと思います。高齢者が多いのは、自他共に許す現状であります。医学が進み、また自分の身体をチェックするシステムが向上し、長生き出来る人が確かに増えて来たと思います。然し、お元気な方も沢山おられますが、足腰の悪い人、血圧の心配、内蔵の不調等、病院通いの人も多くおられますから、何とか元気に高齢を楽しく生きて戴く為の本当の意味で自分を大切にして戴きたいと思います。そして長い人生で培った知恵や心得を次の世代に伝えて戴きたいものと考える時が良くあります。それこそ、伊達に年を取っていないと自覚して戴きたい、存在感のある、にこやかな穏やかな、そして時代を知り、少しだけ控える事も知り、健やかに生きられればと思います。

昔とは異なり、公的には兎も角、現代六十歳七十才は老人とは云えません。しっかりお仕事をなさっておられる方も沢山おられますし、その力量は凄いものがあると思います。平和な日本で、四季の美しい日本で、お互いに生きて行きたいと強く思います。五月六月、人間の身体には心地良い季節であります。マスクをしていても、是非心を開放して、充実して戴きたいと思います。